石鹸や衛生用品のパッケージデザイン開発における定量評価
更新日:9月12日
石鹸や衛生用品のパッケージデザイン開発のポイント
石鹸などの衛生用品におけるパッケージデザイン開発では、重要な要素はいくつかあります。その中でも特に重要なのは、商品のターゲットである消費者の嗜好や変化を把握し、それに合わせて商品機能のコンセプトを最も良く伝えるデザインに変化させていくことです。
ここにハンドソープのパッケージ案が3つありますが、これら3つの印象はそれぞれ異なります。それぞれ中身の石鹸に関して伝達する印象が異なるのは分かりますが、具体的にどのように異なるのか言語化するのはちょっと難しいですよね。さらに、そのパッケージデザインの印象の違いを根拠をもって社内説明するのはより困難を伴います。そこで、3つのパッケージデザインを感性AIのAIツールにて定量評価してみました。
石鹸のパッケージデザイン定量評価
印象を確認すると、一番左のパッケージデザイン①はこの3つの中でも親しみや温かみの感じられるデザインであることが分かります。確かに、その配色がやわらかいトーンであったり、丸みを帯びたデザインがほどこされている点から親しみが感じられます。そして、パッケージデザイン②は洗練され上品な印象を与えています。落ち着いた緑色とストライプの組み合わせからこのようなイメージが伝達されているのではないでしょうか。続いて、パッケージデザイン③は重厚で高級感のある印象です。他の2つのパッケージデザインに比べて、落ち着いた色を用いているのでこちらも納得です。
このように、定量評価された結果を見てみると、パッケージデザインに対してなんとなく感じていた印象の違いが、しっかりと言語化されたのではないでしょうか?
年代別のパッケージデザイン定量評価
感性AIアナリティクスでは、さらに性年代別にターゲットを絞って定量評価をすることも可能です。今回は年代別に、20代と60代の結果も確認してみたいと思います。パッケージデザインを評価したところ、下記の通りの結果となりました。
大局的にみると20代、60代の結果も、パッケージデザイン①は親しみがあり温かい印象、パッケージデザイン②は洗練され上品な印象、パッケージデザイン③は重厚で高級な印象が伝わっていることが分かります。その中でも、年代別に変化が見られました。
まず、20代は全てのパッケージデザイン、特にパッケージデザイン②に対して親しみが感じられにくくなっています。若い人には親近感のあまり感じられないパッケージデザインということが分かりました。一方60代を確認してみると、全てのパッケージデザインに高級さを感じられにくくなっています。全体の傾向としてはここまでに記述した通りですが、20代に対して重厚な高級感や上品さを伝えるデザインとしてはパッケージデザイン③が、そして60代に対して親しみやあたたかさを感じてもらうにはパッケージデザイン①が最適であることが定量的に判断できました。このように、ターゲット層のことも考慮しながら、より詳細にパッケージデザインの印象を明確にしていくことが可能です。
このような定量的アプローチにより、パッケージデザインの印象や効果を“なんとなく”ではなく、具体的な数値として把握することが可能となりました。消費者の年代別嗜好の違いやターゲット層へのアプローチに基づく適切なデザイン選択が明瞭に行えます。感性AIツールの活用によって、デザインチームやマーケティングチームはより客観的なデータに基づいた意思決定が可能となり、パッケージデザインの効果的な開発と改善につながることが予想されます。石鹸などの衛生用品や日用品のパッケージデザイン開発のシーンで、是非感性AIアナリティクスをご活用してみるのはいかがでしょうか?
今回利用した、感性AIアナリティクスの詳細はこちら。
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